【BL】お前を抱きたい
俺が目を覚ましたのは午前4時半あたりの頃だった。
正直、昨夜の記憶はあまり無い。
ただ、何時も以上に高宮さんの行動が優しかった事だけは、鮮明に覚えている。
「…ん」
目を擦り、身体を起こすと、高宮さんは窓辺に立っていた。
カーテンを開き、朝日が差し込む。
彼は暫く焦点の合っていないような目をしながら窓の外を見ていたが、俺の起床に気付いたらしく、此方を見て微笑んできた。
「おはよう、佐々木。よく眠れたみたいだな」
俺は痛む腰を押さえながら、
「おはようございます。…はい、何とか」
苦笑した。
彼はまた、目を泳がせ、何やらソワソワし出した。
気になった俺は、声を掛けてみる。
「…高宮さん?さっきから落ち着きが無いようですが…。どうかしたんですか?」
彼は、ビクッと肩を震わせ、
「え…、あ、いや…」