信じて、信じて。
その楽しそうな笑い声に、少しだけ力が抜けて頭が上がる。頭が上がった、その瞬間。

「上げてんじゃねぇ!!!!!!」

ガンッと鈍い音がして、頭に衝撃が走る。そのまま手に頭からつっこんで、額と手の甲に激痛が来る。

「っ──つぅっ…」

痛い、と発さずに口の中で収めようと努力する。多分骨いった。左の手の甲。

「なぁ!?まだ誠意が見えねぇなぁ!?気抜いてんじゃねぇぞ!?」

ガンガンガンガン踏まれ続ける頭。めり込むんじゃないかと思うくらいに地面に叩きつけられる。好きなようにやらせておこう。それで気が済んでくれるなら、もうなんでもいい。

「もっ、もうやめてっ…?」

頭蓋骨も壊れることを覚悟した時、震えた声が鼓膜を揺らした。

「え?」

頭を踏み続けていた風成の下っ端が動きを止める。
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