りんごの甘さ

学ラン返しに、と思ったけど、
名前が書いてある訳でもない
何年生?何組?どんな人?
とりあえず同じ学年の2年のクラスを回ってみたけど、みんな自分の着ていた

「いた?」
リサがホームルーム前に聞いてきたけど、
「見つからなかった」
「そっか、今日はもう帰ろっか」

*☼*―――――*☼*―――――
「ただいま」
「「「おけぇりなさいやせお嬢」」」
黒いスーツを着た男や、きものの男が
道を作っている
大変申しずらいけど、
私、極道の娘なのです。

「陽菜ぁあ!」
見つけた瞬間飛んできて抱きしめられた
「うぐっパパ」
「陽菜学校で変な男にストーカーとかされてない?いじめられてない?陽菜が学校行ってる間心配で心配で、」
親バカです。
と言うより、とりあえず離してください首絞まる
「おい親父、陽菜苦しそう」
「ん?あぁすまんな!」
お兄ちゃんの一声が無かったら
私はあのまま息ができなくなってたかもしれない


「陽菜、彼氏いる?」
ソファに座ってニコニコして聞いてくるパパ
とは逆に、
私の横でどこから出したのかわからない日本刀を、顔に影作り、手入れしてるお兄ちゃん
「いないよ」
そう言うと、パァと明るくなるお兄ちゃん(妹LOVEです)
「そっか、ちょっと待っててな」
フフーンと歌いながら部屋を出てくパパ


「陽菜」
「ん?」
「、あんみつ食いてぇ」
「それは買って来いって事ですか」
「いや、、一緒に食いに行こう」
「へ?」
今までそんな事無かったよね
いつも買い物頼んできてたのに、
「たまには陽菜と食べたいんだよ。
おごってやるから、な?」
頭ポンポンと撫でてきた
今日のお兄ちゃん、いつもと違う、
「冬真ぁ、なんで今日休んだんだよー、今日先生から課題出されたぞー?」
「げ。マジかよ」
司お兄ちゃんがだるそうにノート渡しに来た
「陽菜ちゃんも大変だな、頑張れよ」
「え?」
「司サンキュー」
「おー、」
くすくすと、笑って去ってった
え?何を頑張れって?
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