ニセカレ
その日は一段と仕事に一生懸命取り組んだ。
絶対定時に帰ってやるっていう思いと、篠山君に服選んでもらうし…。
楽しみだなぁと思っていると不思議と時間がたつのが早く感じる。
そして定時になると私は急いで待ち合わせの場所に向かう。
だけど、待てど待てど彼はやってこない。
私は待ちきれなくなって彼に連絡を取ることにする。
「篠山君、何してるの?」
「悪い、今終わった。」
といってスマホを耳に当てながら私の前に現れた。