ニセカレ
そして、30分ぐらい走ると
高級住宅街にはいりその中でも一段と目立つお城みたいな家に到着した。
門でか、庭広すぎでしょ?
「こ、ここが紘稀の家?」
「そうだけど?」
当たり前かのように大きな門をくぐり玄関までの庭の道を進んで行く。
私はそのあとをついて行くことしかできないので言われるまま進む。
そして玄関をはいるとお手伝いの女性の方が
「いらっしゃいました、奥様と旦那様を呼びにいってまいります。」
と奥の部屋に入っていった。
「お待ちしてました。紘稀さま、奈柚さま。」
と私たちの姿をみて一礼したダンディーな男性が、
「旦那様の秘書をしております。
篠山と申します。」
し、篠山?
わたしが疑問に思っていると横から紘稀がこそっと
「篠山は母さんのお兄さん。
俺の叔父だけど兄貴みたいな人。」
そう言ってくれたので納得した。