私達の狂った歯車
★依恋side★

「依恋も叶夜の事好きなんでしょ?」
「何で?」
希の問いに疑問を抱いた。
「いや、何となく・・・」
希は言葉を濁す。

「あはは、希の言う通りだね」
私はお腹を抱えて笑う様に言った。
「え?」
姫莉は少し困惑し、泣きそうな感じになった。
「でも私は叶夜の事、友達として好きなの」

また一つ、嘘を吐いてしまった。

昔からそうだ。
ずっと私は嘘を吐いてきた。
嘘に嘘を吐いてきた。
見破られたら見破られたで、また嘘を吐いた。
嘘を吐いたという事実を隠すために、嘘の事実で上塗りをした。
嘘に嘘をついてきた。
見破られないように・・・。

私は今もこれからもずっと、嘘を吐き続けるんだ。
私はそういう運命なんだ。

一体、何処からが嘘なのだろうか?
一体、何時から嘘を吐き続けていたのだろうか?
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