私達の狂った歯車
いよいよ入学式。
うちはワクワクして、桜蘭学園に行った。
理事長直々に、S・Aクラスの温室に案内された。
ここは依恋にも教えてもらったけど、大まかやったから理事長が改めて説明をしてくれた。
うちは今日からこの桜蘭学園の生徒になるんや。
依恋は病院で会った次の日以来やし、その他の人達とは、病院で会った時以来や。
楽しみや。
仲良くなりたいな。
ちょっと早く来過ぎたかな?と思い、彼らを待つ。

やけど、彼らは誰1人として来なかった。
その次の日も。
またその次の日も。
誰も姿を現わす事は無かった。
理事長に聞いても、悲しそうな顔をして微笑むだけやった?
うちには教えてくれんかった。
家政婦も口を閉ざして教えてくれん。

結局、うちがこの学園に入れても、庶民の私には踏み入る事の出来へん事は存在するんや。
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