人形師と武士(もののふ)~魔女の瞳番外編~
「お前は何者だ?何故天羽蘭花を狙う?」

俺の問いかけに。

「人形風情が口出しするんじゃないわ」

更に眼光鋭く。

娘は汚い言葉で俺に言う。

「…お前のような娘が、そのような言葉遣いをするものではない」

「うるさい!」

娘は叫んだ。

「無関係の人形が私に説教する気!?これは私と蘭花の問題なのよ!貴方は引っ込んでいなさい!」

そう言って。

娘は踵を返して走り去る。

そして何かを思い出したのか途中で立ち止まり。

「蘭花に伝えておきなさい!私を否定するお前は、必ず葬り去ってやるってね!」

怒りと憎悪を込めた言葉を吐き出し、その場を後にするのだった。

< 17 / 51 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop