人形師と武士(もののふ)~魔女の瞳番外編~
菊花は激昂する。

姉は…蘭花は自分の才能に嫉妬しているのだ。

人型しか作れない地味な才能しか持たない蘭花は、闇に対して高い素養を持つ自分を妬んで、死霊魔術を捨てろなどと言いがかりをつけてくるのだ。

姉の気持ちを理解できぬまま、菊花はそう考えた。

そして。

姉に反発し、菊花は天羽家を出た。

「私の才能を奪おうとする蘭花姉さんは許さない。私から死霊魔術を奪おうとするのならば、私は姉さんの命を奪う」

そんな呪詛の言葉を残し、菊花は蘭花と袂を分かったのである…。











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