今度会ったら何をしようか
優子の言葉も行動も全ては「死」に繋がっているような気がして、僕はいつも心配になる。頭の中ではこんな関係は良くない事だと思いながらも、彼女の危うさが故に離れることが出来ない。僕がいなくなったら、彼女は何にすがるのだろう。僕がいることで彼女の心が安定するのならば・・・言い聞かせるように、僕は彼女と二年も付き合い続け、きっとそのジレンマを抱えながらこれからも恋人でい続けるのだろう。
優子が途端に覇気を失った所で
「優子も辛かったんだね。急に予定を崩されたのだから悲しくもなるよね」
と、声をかけた。
「そうなの。心配になっちゃったの。ねぇ今週は会えるのかしら」
「ああ、会えるよ。泊まりに行ってもいいかな」
僕がそう言うと、優子は急に元気になったようで「分かった。待ってるね」と笑い「斗真、愛してるよ」と囁く。
「僕も愛してるよ」

きっと、どこかで、少しは、愛してる。君がくれる僕への愛とはまた違う愛がきっとある。
< 8 / 32 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop