キミに嘘を吐く日

私ってばまた、周りを見ずにいたんだと気付かされで猛省。

あれほど、周りにも目を向けようって反省したのに、私ってば全然成長していない。

いくら宇野くんのことがあるからって、私にもちゃんと日々の生活があるのに。

高校に通わせてもらって、成績が落ちたらきっと親も心配するのに。

だめだなぁ……。


「ほら、座りなよ。改めて紹介するね。御門さんもここにいるメンバー初めてだよね?1年の時は5クラスあったのが1クラスになったし、理系女子ってクラスに10人位しかいないから」


そう声をかけてくれたのは、髪をアップにした女子で名前を江藤さんというらしい。

目の前で机を寄せ合ったのは私を合わせて6人いた。

市原さんと江藤さんと、眼鏡をかけたインテリそうな岡本さんに、持ち物に花柄が目立つメイクが上手な千早さんと、ボーイッシュな雰囲気の津田さんの5人。


「御門 いろはです」


みんなが名乗ってくれた後、私も名乗って頭を下げた。


「固いなぁ、気楽に行こうよ。御門さん……ううん、いろは。今日からよろしくね」


市原さんが笑顔で手を差し出してくれてそれに答えた。

市原さんを一番最初に見た時は、なんだか怖そうな人だと思ったけれど、見た目とは違って面倒見のいい姉御肌なんだって分かって、なんだか頼もしく見える。

他の5人もそれぞれが個性的で、だけどみんな仲よさそうで、そんな人達に誘ってもらえるなんて、とても嬉しいことだと思った。

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