夢のなかの彼女
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「パパ! 今日ね、陽ちゃんとまた川に行ったんだよ!」
 やまもんが満面の笑みで父親の手を握る。
「そうかそうか。楽しかったか?」
 やまもんの父親が愛娘を抱き上げて笑った。
「うん!」
 やまもんが父親に抱きつきながら笑った。
「陽ちゃん、いつも遊んでくれてありがとうね」
 やまもん達が笑い合っているのを眺めている僕の頭をやまもんの母親が撫でた。
「明日もやまもんと遊んでいい?」
 僕は尋ねた。
「ええ、遊んであげて」
「やった!」
「おい、母さん、早く行くぞ」
 やまもんの父親の呼び声がする。
「はいはい、今行くわ」
 やまもんの母親が笑顔で、ゆっくりと家族のもとへ歩いていく。
「今晩はシチューよ」
「やったあ!」
 やまもんがはしゃいでいるのが見える。
「じゃあ、陽ちゃん、また明日ね!」
 やまもんが手を振っている。僕はそれに応えるように手を振り返した。


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