ひとりぼっち
私はホッと胸を撫で下ろす。

加奈の笑顔は、私の力。

加奈は一番私をわかってくれる唯一の親友。

他にも友達はいたけど、やっぱりどこか信用できなかった。


「で、何がめんどくさいのさ」


加奈がニッと笑って見せる。

その笑顔は無敵だ。

誰が見ても輝いて見える。

女から見ても惹かれるような、惚れるような、無敵の笑顔。


『なんでもないよーんっ』

「え~!うっそだぁ!すっごいイライラ顔だったじゃん!」

『そのうち話しますからぁ~!』


私は負けずにとびっきりの笑顔を見せる。

加奈は頬をぷくっと膨らませ、わざとらしく怒った表情をした。
< 26 / 70 >

この作品をシェア

pagetop