ひとりぼっち
「えー、私は担任の…………」


教師の声も上の空。

耳に入らない。

彩のこともあるが、やっぱり気になるのは琴乃。

どうして何も話しかけて来ない?

以前の琴乃なら、嫌味の一つも言ったのに。

今日はずっと黙りっぱなしだ。

ただ単に私を無視しているだけなのか、それとも私にきづいていないのか…

気づかないはずはない。

席表を見れば前後の人くらいは見るはずだ。

そしたら私の名前だって目に入るはず…


「……ねえっ!」

『!?わ…何?』
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