ひとりぼっち
キーンコーン―――

   ――カーンコーン


学校中に響き渡るチャイム。


「はい、では。規律」


担任の合図で、クラスの生徒はだらだらと椅子から腰をあげる。

そして担任の「礼」と言う合図で浅く腰を曲げる。

次の瞬間、生徒達は一斉に喋り声をあげる。


『…ふぅ』

「あははっ、ため息は幸せが逃げますよぉ~?」


彩の優しい声。


『いーんですっ。どうせ私は不幸です~っ』

「あーっ、だめだよ投げやりはっ」

そう言ってまた笑顔になる彩。
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