ひとりぼっち
「椿沙かぁわいっ♪」

『は!?どこが?!』

「そーゆーとこ♪」


加奈はそう言い、スキップをしはじめた。

私の先を行く加奈に『待って』と焦りながら声をかける。

流石に階段はスキップで登れまい、と油断して歩くスピードを落としたが、彼女には関係ないようだ。

階段なんてないかのように、見事なスキップをして登る。

階段を踏み外すことも、引っかかることもなく。

平然と…


「椿沙早くぅ~」

『加奈スキップ早いぃ…』

「あははっ。そう?」
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