変わる想いを貴方に捧げる
···息子が出来たと思うよ
「・・・・・・」
和真も鈴音も・・由奈も
固唾を飲んで待つ
和真は、駄目であっても
諦める気持ちは更々ない。
今も、これから先も鈴音を
手放すことはあり得ない。
だが、鈴音のためには、
両親には、祝福してもらいたい。
鈴音を手塩にかけて育ててきたはずだから。
由奈と鈴音が
「「‥‥あなたっ・お父さんっ‥‥」」
「浅野さん、いや、和真君かな
鈴音を君に任せよう。」
「「ありがとう‥‥‥」」
と、和真と鈴音がいいかけると
「まだだよ、ただし条件が有る。」
「はい。」と、和真。
「あなた!」と、由奈。
「由奈は、黙ってなさい。」
「和真君、もちろん今回みたいな事
ごめんだよ。
報復?復讐?とか、刺されるとか
物騒なことは避けて欲しい。
これは、お願いではないよ。
絶対にないように。
それと、これからが条件。
それは、今後一切
女の人絡みで鈴音を泣かせない事。
もしあれば、何処にいようが
直ぐに連れて帰る。
そして二度と会わせないよ。
もう二度やってるんだから、
わかるよね?
これが僕の条件だけどどうかな?」
と、言うと
「お父さん‥私は‥‥」と、鈴音。
「いや、鈴音。
俺は、お父様と話をしている。
お父様の考えを聞きたいんだ。いいね。」
「‥‥はい。」
と、鈴音がいうと
和真は鈴音の頭を撫でる。
大丈夫だよ、とまるで言ってるように
そして
「お父様、お約束します。
私は、鈴音さんの手を離すことは
ありません。
改めまして‥‥
お父様、お母様
鈴音さんとの結婚を
お許し頂けませんか?」
「‥‥‥う‥ん‥」と、弦
「うふふっ、もういいじゃない。
そんなに意地悪しないで。」と、由奈。
「あはは、そうだな。
すまないな、和真君
君がしっかりしてるのも
鈴音を大切にしてくれているのも
聞いているし、みていたらわかる。
ただ、父親として
もう少し、鈴音といたいというのが
本音だけだよ。
あっ、でも約束したから
守ってくれよ。」
と、言う弦
「‥‥‥‥おとうっ‥‥さん‥‥」
と、涙が流れる鈴音
「鈴音、幸せになりなさい。
わからない世界で大変かもしれないが
和真君に習っていきなさい。」
と、弦が言うと
「はいっ、‥‥おとうさんっ、ママ
本当に····ありがとう·····ございます。」
和真も
「本当にありがとうございます。
反対されても、引き下がれないと
思っていましたが
やはり、鈴音さんの両親には
祝福されたいと思っていました。
きっと、ご両親が手塩にかけて
育てられたと思っていましたから。
大事な娘さんなのに
ありがとうございます。」
と、言う和真に
「うん。でも、息子ができたと思うよ。」
と、嬉しそうに言う弦に
「はい、よろしくお願い致します。」
と、和真も嬉しそうだった。