変わる想いを貴方に捧げる
···低い鼻
そろそろ、眠くなりはじめたから
「晶さん、私、そろそろ。」
と、言うと
「そうだね。時間も時間だしね。」
と、晶さん。
和真さんが
「送る。」
と、言った。
「いえ、大丈夫です。
一人で帰れますから。」
「一人では帰さない。」
と、和真さん。
「そうよ、鈴音。危ないから。」
と、晶さん。
「えっと、晶さんがそういうなら。
タクシーで帰ります。」
「俺が送るのが嫌か?」
「えっと、いえ・・・そんなこと。」
「なら、黙って送らせろ。」
「はっ‥‥はい。」
と、言いながら
晶さんを見ると
晶さんは、笑いながら
『また、あした』
と、口パクで言っていた。
和真さんは、どんどん先に行くから
私は、蒼真さん、拓真さんに
頭を下げて
晶さんに手を振られて
和真さんの後を追った。
前を向いていなくて
和真さんが急に立ち止まったのが
わからずに
そのまま、和真さんの背中にぶつかって
しまい
「いった‥‥い」
「ああ、悪い
低い鼻が、潰れなかったか?」
「もっ、ひど~い。
どうせ、低いですよ。」
と、怒っていると。
「どれ、見せてみろ。
うん、赤くなっているが
大丈夫、低くて可愛い。」
と、鼻筋を撫でられた。