変わる想いを貴方に捧げる
☆☆2☆☆
···倦怠期
由季斗と私は、
高校のバスケット部の
先輩・後輩だった。
そんな私達が、ママの雑貨店で
再会をしてから何度か
遊びに行ったり
飲みに行ったりしているうちに
付き合う事になった。
由季斗は、大学を卒業すると
大手薬品メーカーに入りMRをしている。
私は、短大を出て小児歯科で
歯科助手をやっている。
由季斗からよく
会社にバリバリと
仕事をこなす格好いい
女性のMRの人がいると
聞いていた。
その人は、ママのお姉ちゃんで
菊乃おばちゃまの娘、絢ねぇだと
分りびっくりした。
それからは、絢ねぇも交えて
三人で飲みに行ったり
食事をする機会が増えていった。
小さいころから
大好き絢ねぇだったので
私は、まったく気にすることも
疑うこともなかった。
私が仕事につくと
私達は、忙しくなり
お互いに連絡もまちまちに
なっていった。
歯科の先輩の晶さんには、
「鈴音、倦怠期じゃないの?
このまま、自然消滅とかになったりしてね。」
と、毎日言われていて
「そうですかね。
それは、それで嫌だから
明日、由季斗の家に
行ってみます。
別れたいと思っているなら、
仕方ないけど。」
と、言うと
「鈴音案外、冷めてるわね。
まあ、その時は慰めてあげるから」
と、言ってくれたから
二人で笑いあった。
まあ、晶さんには、ああは言ったが
正直心配していなかった。