変わる想いを貴方に捧げる
···諦める心
鈴音は、クリ二ックと家の往復だけを
して過ごしていた。
家には、由希斗が心配して
訊ねて来てくれたり・・・
晶さんは、お昼を一緒に食べたり
たまには、秀斗先生も一緒に
お父さん、お母さんも
あの日の事には
触れずにいてくれたり・・・
そんな生活の中でも・・・
和真さんを簡単に忘れられるはずもなく
ただ・・・
自分自身で忘れた
もう好きでもない
と、思い込ませて過ごしていた。
私のせいでみんなに
心配をかけてしまったが
由希斗には、絢ねえの所に
「早く行くように」
言うと
「ありがとな。
でも、鈴音の事だけでなく
俺自身が、ただ自信がないだけなんだ
だが、決めないとな。」
「うん、私はね
絢ねえは、待っていると思うの。
だから、頑張ってきて
まあ、心配かけた
お前がいうな、だけどね」
と、言うと
「でも、本当に
鈴音大丈夫なのか?
鈴音は、綺麗だし
優しいし、男なら直ぐによって
来ると思うけど。」
「そんなことないよ。
私なんか、全然もてないし。
でも、ありがとう。
もう、いいの。
夢のような日々を過ごさせて
もらったと・・・
私は、シンデレラにはなれないから。
本当に心配かけてごめんね
由希斗には、幸せになって欲しい。」
と、言った。
由希斗は、自分が言える事ではないが
鈴音にこんな傷ついた顔をさせている
あの男が許せなかった。