変わる想いを貴方に捧げる

···ふきでる


それを見ていたフードの人が
何か····ぎゃー。ぎゃー。騒いでいた。

拓真が、フードを取ると
長い髪が現れて女性だった。

蒼真は、
「早くこの場所を離れましょう!」
と、日本語と中国語でいい
五人は、動き始めた。

蒼真は、
「鈴音ちゃんの元カレ君と従姉さんかな?」
「はい」と、由希斗。
絢は、コクコクと頷いた。

「すみません。このようなことに
巻き込んでしまいまして
詳細は、必ずお伝えいたしますので
お帰りになって下さい。

従姉さんの身体も心配ですし。
何かありましたら、
鈴音ちゃんが悲しむので。」
と、蒼真が言うと
「あんた、もう鈴音を苦しめないか?」
と、由希斗が和真を見て言うと
「誓う。」と、和真。
「わかった、鈴音の事を頼みます。」
と、言って頭を下げると
絢も一緒に頭を下げた。

「で、兄さん?
鈴音ちゃんを俺が
連れて行きますよ。」
と、言うと。
和真は、鈴音を支えたまま
立ちあがり
「無用だ。」
と、言って鈴音を抱き上げた。

立ち上がった時も
鈴音を抱き上げた時も
和真のシャツは、いっそう赤く
染まり
「おいっ、あんたっ!!」
と、由希斗は慌てるが
蒼真が、手で征して
「浅野 和真とは、
   こういう男です。」
と、言って
自分のスーツの上着を
鈴音にかけて
和真のカバンを持ち
由希斗と絢に頭を下げて
立ち去った。

ええっー、浅野?
あのASANO?
と、由希斗と絢が
騒いでいたことは
知るよしもなかった。
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