変わる想いを貴方に捧げる

···それぞれの気持ち

それぞれの気持ち・・・

晶‥‥

鈴音・・本当は辛いだろうに
何事もなかったように過ごしている。
私が・・全て私のせいだ。
兄達に・・そもそも会わせなければ良かった。

蒼真‥‥

本当に、兄の中には
鈴音ちゃんはいなくなってしまったのか
疑心暗鬼だったけど
仕事に集中している兄をみると
まるで・・初めから何もなかったように
思えてくる。

拓真‥‥

俺が幸せに出来たら
だが、そうなると
兄貴にも関わる事になる
やはり‥‥俺ではダメなのか

由季斗・絢‥‥

自分達だけが幸せになることに
抵抗があったが
その事では、鈴音から
二人とも叱られた。
でも、やはり鈴音には幸せになって欲しい
と、二人とも思っていた。

鈴音‥‥

心の中に巣を作っている
穴は、いつまでたっても
なくならない
和真さんは、私が必要ないから
忘れたんだよ。
どうでも良いから
記憶にないんだよ。
と、何度も・なんども言い聞かせても
穴は、塞がらない
いつまで、未練がましいの
と、自分を叱る鈴音だった。

和真····

あの時・・晶が見せた写真の子だと
わかった。
俺に何かしら関係のある子なら
俺自身に反応があるかもと
思ったが・・何も感じなかった。

あの子は、その夜にも
俺の病室に来て
泣いていた・・
俺に自分を思い出さずに
幸せになって欲しいと
言った・・・

それから彼女は病室を出た。
なぜか拓真がいて
彼女を抱きしめていた。

俺は、なぜか胸が苦しくなっていた。

次の日は、抜糸をして退院した。

その時、俺は自身
もう落ち着いていた。