【完】恋人までの距離
「……茉……菜……」
えっ?
聞いたことのある声に思わず、振り向いてしまった
……っ!
「そ……ら……」
どうして……
もしかして……聞いてたの?
「っ!」
頭より先に体が動いた
「!待って!」
「ごめん、急いでるから!」
どうしよう
私……私……
空に顔向けできない
バタン!
私は生徒会室のドアを勢いよく開けた
「はぁ……はぁ……。すみません。遅くなりました……」
「副会長!あなたは、いつもいつもっ!」
「やめなさい」
「会長……」
「中林さん。今後は、このようなことがないように」
「……申し訳ございません、会長」
「生徒会の一員として、自覚を持って行動してください」
「……はい……」
もう、どうしたらいいの?
……何もわからない