【完】恋人までの距離
1年前……
「3人共、同じ高校だね」
「うん、そうだねぇ」
「ある意味の奇跡。特に、亜希」
「なんで私なのぉ~?」
亜希は、美紗に面倒かけっぱなしだもんね
「はぁ~。まぁ、いっか」
「さてとぉ……教室に行こう~」
「うん」
教室にて
ガラガラガラ……
「あ。いい感じの人たちばかりだねぇ~」
「そうだね」
「美女、3人もいるぜ」ボソッ
「可愛い!」ボソッ
「彼氏、いねぇーかなぁ?」ボソッ
ざわざわと騒がしくなり始める教室
なんか嫌な感じ
まぁ、大抵の男子はこんな感じだけど
「……すみません」
「はい」
そう言って、後ろを振り向くと……
……男の子がいた
イケメン
きれいな顔立ち
「入ってもいいですか?」
「あっ、すみません」
いつの間にか、ドアの所で立ち止まっちゃってた
?
後ろにいるのは、友だちかな?
大人しそうな男の子
「……なぁ、君。俺らと友だちにならへん?」
関西弁
しかも、やんちゃっぽい感じがする
……詐欺だ
素直にそう思った