【完】恋人までの距離
宣戦布告
次の日
「茉菜、大丈夫?」
「うん、平気」
「よかったぁ~」
昨日の夜、泣き崩れたから、ちょっと心が軽くなった……
大丈夫、大丈夫
もう泣かない
「早く教室にぃ、行こう~」
「空と違うクラスでよかったね」
「うん」
本当にそうだよ
一緒だったら、今頃どうなってたことか
そして、いつもと少し違った日常を送り……
放課後
「今日の国語の授業、面白かったよね!」
「あぁ~。あの瀬戸内先生でしょ~?」
「そうそう。あのセンコー、たまにはいいこと言うよね」
「美紗。『センコー』はないよ?」
「そう?」
「うん」
普通にないと思う
「美紗ぁ、ヤンキーっぽく見えちゃうよぉ~?」
「その時は、首絞めるだけだから」
「……そ~……」
亜希、地雷踏みかけたね……
セーフセーフ
「それであのセンコーさぁ……」
『たまには、休憩しなさい』
「ぷっ、あははは!あの勉強、勉強ってうるさい勉強の鬼が、言ったんだよね」
「しかもぉ~、すぅ~っごい真顔でぇ~」
「あの後、クラス中、大笑いだもんね」
「あれは面白かった~」
「ほんと~」