【完】恋人までの距離
あれから1年経ち、高2になった
「ほんと、茉菜ってぇ~、一途だよねぇ~」
「うん、同意」
「そうかな?」
「絶対にそう」
「う~ん。ねぇ、美紗ぁ。こういうのってぇ、気づかないものなのかなぁ?」
「茉菜だけが特別なんじゃない?」
「あっ、そっかぁ~」
「納得しないでよ、亜希……」
「おはよう」
とそこに、空が声をかけてきた
「あっ、空、陽光。おはよう」
「なんかあったんか?」
「何もないけど?」
「……そっ」
「?ねぇ、空。陽光、機嫌悪い?」
「まぁ、そんな所」
だから、素っ気なかったのね
「あっ、早くしないと、チャイム鳴りそうだよ」
「ほんとだ。走ろっ!」
美紗、亜希、空、陽光は、よくモテる
その中に普通(か、それ以下)の私がいる
私たちは、『高嶺の花』と呼ばれている