【完】恋人までの距離
そして……
「茉菜」
「わっ、どうしたの?空。らしくないよ?」
急に抱きしめられて、驚きを隠せなかった
「……もう我慢できない」
「……いつから我慢してたの?」
「朝から」
「どうして?」
「茉菜が他の奴らに見られてたから」
「……私と同じこと考えてる」
「えっ?」
「私も空を見てほしくないって思ってたの」
「……」
「空……好き?」
なんとなく、聞きたかった
「……好き」
「じゃあ、私は大好き!」
「……クスッ」
「あー。なんで笑ったのー?そんなにおかしかった?」
「嬉しくて、つい……」
空、笑ってる
やっぱり、空は笑ってなきゃ