【完】恋人までの距離
普通の日常




「空ぁ~、陽光ぁ~。ちょっといい~?」




「いいけど……何?」




「え~?茉菜が2人を誘っといてって、言ってたんだけどぉ……」




「茉菜が?」




「うん~」




「誘っといてってなんで?」




「それは、来てくれたらわかるってぇ〜」




「了解。陽光は?」




「行くで」




「じゃあ~放課後、学校で待っててぇ~」




「わかった。わざわざありがとう、亜希」




「いえいえ~」






……






「これで良かったのぉ~茉菜ぁ」




「うん。ありがとう、亜希」




「茉菜らしくないよぉ~?」




「そんなことないよ。それより、早く戻ろ。美紗が待ってる」




「そうだねぇ~」






高2になって、空と陽光とクラスが離れた




空に想いを寄せ始めてから、1年




未だに親友のまま




美紗と亜希から、いつも明るいのにどうして?らしくないよぉ~?の連発




ここまで悩んでる私を見たのが初めてらしく……




いろいろ言われている




正直言って、やっと自覚した




空への想いが大きくなってるんだって






「でぇ~?今日、何するのぉ~?」




「5人で文化祭の準備」




「あっ、今夏かぁ~。早いね~」




「で、クラスで実行委員になったと同時に準備もって言われちゃって……。別にいいんだけど、3人ではちょっとできないって感じで……」




「空と陽光を使おうとしたんだぁ~」




「そういうこと」






美紗と亜希は手伝うって言ってくれたから、1人じゃない




でも2人の力は欲しいかな



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