この恋からは絶対に逃げられない!?
朱理とグラスを傾け小さく乾杯をすると
早速質問攻めに入られた。
それはそうだ。何よりも私が一番驚いてるんだから。
少し離れた席から初子結城理人さんの2人を見る。
「というか。なんで初子と朱理がここにいるわけ?」
「話を逸らさない」
キッパリと言う朱理に考えていた誤魔化しは通用しない。
観念した私は一口ビールを飲んで正解を教えた。
「初恋の人だったの」
賑やかなこの場に似合わない曲が流れ始めた。
昔よく聴いたバラード。結城さんに振られてからよく聴いた曲だ。
なんでこのタイミングでこの曲が流れるんだろうな
私の言葉を黙って待っている朱理に少しだけ笑って続けた。