この恋からは絶対に逃げられない!?
「へぇ初恋の人か。それがまさか再会するなんてね」
運命感じてる?
続けて言われた言葉に私はすぐに首を横に振った。
運命?
そんなもの、私と結城理人にあるわけがない。
あの時終わったのだ。
私と結城理人との関係は。
「感じないよ、今は何とも想ってないし。向こうは多分...」
「多分?」
「何でもない。とにかく若気の至りだったわけよ。それだけ」
そう、それだけだ。過去の恋愛話。それをあの人が今でも
覚えているなんて到底思えない。それにあんな振り方。
「さぁ、今日は飲むぞ~!すみません!ビールおかわり!」
忘れようもう、昔の話なんだし。
あの人にはなるべく近付かないようにして、話もあまりしないようにしよう。
なんて考えは浅はかだったのかもしれない。