この恋からは絶対に逃げられない!?
簡単にお辞儀をしてパソコンに視線を落とした。
えーと。どこまでいったっけ。
「まさか都子ちゃんがここに入社して来るとは思わなかったな」
「ええ。私もまさか結城さんとまた会うとは思いませんでしたよ」
「嬉しい?」
「いいえ。寧ろここに入った事を後悔してます。
あ!今話しかけないでくださいよ!
間違えたじゃないですか!」
早く帰ってくれないかな、作業が終わらないんだけど。
間違えた箇所をデリートして新しい数字を埋め込んでいく。
「残業してるのか」
「そうです。見てわかりませんか?」
お願いだから帰れ!なんて私の願いは叶わず、
結城さんが私の方に近付いてきた。
「それは?」
「明後日の会議で使うそうです。今この文章をデータに移してます」
「頼まれたのか?」
「これが私の仕事なので」