この恋からは絶対に逃げられない!?
これ以上話をしていても時間を無駄にするだけだ。
キーボードを打つスピードを速めた。
「都子ちゃん」
急に名前を呼ばれたと顔を上げると、
ぽんっと結城さんの掌が頭に乗った。
大きい手
結城さんが優しい顔で私を見る。
これはセクハラですよ、なんて言えなかった。
消したい過去が嫌でも蘇って来る。
忘れたいのに。
「無理するなよ」
「ありがとうございます」
これじゃあ私、結城さんに未練があるみたいじゃない。