情熱的に愛して
第4章 情熱
そんな事があった、ある日の事だった。

「市川。あの企画の事だけど。」

「なに?」

私は立ち上がって、門馬の方を向いた。


「やっと、まとまりそうなんだ。」

「へえ。」

私が出した企画が、門馬に採用されて、もっと具体的になって。

今度は、実際の運営の事を見据えて、計画書になっていく。

ああ、だから企画の仕事って、止められないんだよね。


そんな時だった。

「門馬、市川。ちょっと来い。」

部長が、私達に手招きをしている。

「はい。」

もちろん私と門馬は、緊張しながら部長の前に立った。


「企画書、見たぞ。いいアイディアだな。」

私と門馬の顔が、綻ぶ。

「そこでだ。お前たちのその企画力を生かして、この店を立て直してほしいんだ。」
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