情熱的に愛して
私達が一番隅に置いてある椅子に座ると、社長さんも同じ椅子に、ゆっくりと腰を掛けた。

「で?どんな企画?」

店長が、たばこを胸から取り出す。

「あっ、店長。たばこは……」

「ああ?」

「す、すみません。」

私は大のたばこ嫌いだから、煙も匂いもダメなんだよね。

「仕方ねえなぁ。」

やっと店長は、たばこをポケットの中に、入れてくれた。


「企画は、まだできていません。一度、お店を拝見させていただいてから、案を練ろうと思いまして。」

「ふぅーん。」

そして私と門馬は、社長と目を合わせた。

時間にして、約10秒?

おかげで、背中に汗をかいた。


「誰の指示だ?」

「誰の指示……」

私と門馬は、顔を見合わせて答えた。
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