情熱的に愛して
そして秋香は、ゆっくり会議室のドアを閉めた。

「市川。そんな熱くなるなって。」

「なるわよ。」

「冗談だって。少なくても部長は、潰す事なんて考えてないんだし。」

私はうつ向いたまま、写真を見つめた。


「とりあえず、あの店でやる企画、考えるのが先。」

門馬は立ち上がると、落ちた写真を拾い上げた。

「頼むよ。」

そう言って門馬は、会議室から出て行った。


ああ、もう最悪。

奴はいつもあんな感じだって、知ってるのに。

冷静にあんな事言われると、クールを通り越して、残酷に聞こえる。

「はぁー。」

私はテーブルの上に、寝そべった。

門馬って、一体何なの?

私が熱苦しいだけ?

少なくても、あんな残酷な事、言って欲しくなかった。
< 115 / 234 >

この作品をシェア

pagetop