情熱的に愛して
「しかもどれも、読み返せば間違いだって気が付くものばかり。」

「すみません……」

私は小声で謝って、パソコンの中にある書類を開いた。


ええーっと。

赤丸のあるところだから……

本当だ。

こうして落ち着いて読み返せば、直ぐに間違いだって気づく。


「能力がない訳じゃないんだよな。」

「あんたに言われると、なんだかムカつくわ!」

「どうしてだよ。ただのおっちょこちょいだって、言ってやってんだろ。」

「そこが、ムカつくのよ。」


すると私の向かい側に座っている秋香が、クスクス笑いだした。

「本当にあなた達って、仲がいいわね。」

「そんな訳がない。」

門馬雪人は、また冷静に否定する。
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