情熱的に愛して
「いまやっている企画、どこまで進んでいる?」

「具体案を練っているところです。」

門馬が答える。

「そこに、清水係長も参加させてくれないか?」


一瞬だけ、門馬の表情が歪んだ事に、ハッとした。

もしかして、清水さんと門馬の間に、何かあったんじゃないか。

私の胸に、嫌な予感が走った。


「……部長が、そう言うのであれば。」

渋々OKした門馬。

私はそれだけで、気が気で仕方なかった。


お昼休憩が始まって、私は急いで門馬のところに行った。

でも休憩室にはいなくて、見つけたのは喫煙ルームだった。

珍しい。

門馬が喫煙ルームにいるだなんて。

何かあったんだろうか。

胸がざわつく。
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