情熱的に愛して
清水係長と話していると、自然に顔が綻ぶ。

それが清水係長の、魅力なのかもしれない。


「市川さんは、一人暮らし?」

「えっ……一人……です。」

まさか、二人暮らしだなんて、言えない。

しかも相手が、門馬だなんて!

「彼氏はいるの?」

「い、」

こ、これは一応いると言った方がいいのか。

「いません。募集中なんですけどね。」

はははと、笑って誤魔化した。

「会社で、いい人はいないの?」

「いないですね。私、社長夫人目指しているんです。」

「はははっ。市川さんって、面白い。」

清水係長って、笑うと可愛い。

そんなところに、門馬は惹かれたのかな。


「清水係長は……独身なんですか?」

「ええ、そうよ。」
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