情熱的に愛して
しばらくして、私はお昼休憩に、清水係長と一緒になった。

「相変わらず、市川さんのお弁当は、美味しそうね。」

鈴木係長は、にこやかに話しかけてきた。

「そうですか?余り物で作ってるんですけね。」

私もにこやかに、交わした。


その時だった。

「ねえ、この前。私と門馬君が二人で出かけた時、後からついて来たでしょう?」

私は、箸を止めた。

「……何の事ですか?」

「とぼけない。見てたのよ、私。」

顔が熱くなった。

エレベーターを降りて、会社の入り口の手前までしか、行っていないのに。

「どうして?」

「えっ……」

「どうして……私達を追いかけて来たの?」

私を見た清水係長の横顔は、いつもと違っていた。
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