情熱的に愛して
私と秋香は、顔を見合わせた。

「もしかして、夏海……恋愛の話?」

「えっ……ええ?」

すると秋香は、デスクの上に、顔を乗せた。

「もう!夏海に、先越されるなんて!」

秋香は、すごく悔しがっている。

「いや、まだ彼氏できたとは、言ってないよ?」

「じゃあ、できてないの?」

「ん?」

私は、顔を背けた。

「ほら、できたんじゃない!」

「うん……まあね。」

それが、昨夜だとは言いにくい。


「いいなぁ。私も早く、彼氏欲しい。」

美人な秋香に彼氏がいなくて、私に門馬雪人と言う彼氏がいるなんて、複雑。

「……秋香。今まで合コンで知り合った人は、どうなったの?」

「ことごとく、ダメ。」
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