情熱的に愛して
「私だって、雪人と結婚したい。」

「だったら……」

「でも、お父さんに言われた事、今、ずっしりと来ているんだ。」

「お父さんの言葉?」


― まだ付き合って、間もないじゃないか -


「私達、まだお互いの事、知っていく必要があるんじゃないかな。」

「夏海……」

すると雪人は、そっと私を抱きしめてくれた。

「お父さんにも言ったけれど、付き合った期間なんて、関係ないよ。二人が、これからも一緒に暮らしていきたいと思った時に、結婚すればいいじゃないか。」

「うん……そうなんだけど……」

私は、少しだけ雪人から離れた。

「私、結婚には失敗したくないの。」

「俺が、信じられないの?」
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