情熱的に愛して
両親とも共働きで、小学校から帰ってくると、私の相手をしてくれたのは、おじいちゃんだった。

テストでいい点を取ると、『夏海は、賢いね。』って、誉めてくれたおじいちゃん。

おっちょこちょいしても、笑って許してくれたおじいちゃん。

雪人との偽装結婚も、おじいちゃんを早く、安心させてあげたからだった。


「うぅ……おじいちゃんっ!」

私は、おじいちゃんの亡骸にしがみついて、大泣きしてしまった。

家族は、そんな私を見て、おじいちゃんと二人きりにしてくれた。

雪人が心配して、側に来てくれた時には、夜中を回っていた。

「夏海。明日、葬式屋さんが来てくれるから、休んだらってお母さんが……」

「うん……」

私は、立ち上がった。
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