情熱的に愛して
翌日。

雪人は、朝早く起きて、会社へ行った。

私達は、戸籍上結婚していないから、雪人が会社を休む理由がない。

それに、新しい企画も気になる。

だから、雪人には気にしないで、仕事に集中してと伝えた。


『どう?おじいちゃんのお通夜は?』

「うん。大丈夫。」

雪人は、昼休憩の時間に、電話を架けてきてくれた。

「近所の人達が来てくれて、何とかやってるから。」

『そうか。それなら、よかった。』

雪人の声が、温かった。

『こっちも、順調だよ。そうだ、夏海の企画。実は、店長にデザインをお願いする事になったんだ。』

「店長に?」

私の頭の中に、あのちょっと冷めた店長の顔が浮かぶ。
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