情熱的に愛して
その横から、門馬雪人が手を出して、私が取ろうとしていた枝豆を取った。

「で?おまえは俺に、何か聞かないの?」

「はい?」

私は思いっきり、顔を歪ませてやった。

「だって、合コンなんだろう?『彼女いるんですか?』とか聞くだろ、普通。」

「彼女いる人は、基本合コンに来ません。」

私は、飲み干したビールを、音を立ててテーブルに置いた。

「はははっ!純粋だね。」

「はあ?」

「彼女いるのに、合コンに行ってる奴らなんて、いくらでもいるって。ねえ、先輩。」


その時秋香が、すごい目で伊達さんを見ていた。

「伊達さん、彼女いますよね。」

秋香の目が、据わっていた。

「えっ、いやっ!」
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