情熱的に愛して
私は咳ばらいを一つすると、自信たっぷりに言った。

「焼き鳥盛り合わせ下さい。」

すると、目の前にいた門馬雪人が、勢いよく噴き出す。

「わっ!何してんの!?」

秋香がすかさず、あいつにタオルを渡す。

「それはこっちのセリフ!誰が、焼き鳥頼めって言った?」

「あれ?違う?」

「俺が言ったのは、鶏の唐揚げ!」

それを聞いた伊達さんは、お腹を抱えて笑っていた。


「いいよいいよ、市川さん。面白いね。」

また笑われてしまった。

合コンで”面白い人”判定受けたの、何回目だ?

「門馬といいコンビだな。」

伊達さんが、門馬雪人の肩を叩く。

「勘弁してくださいよ。」

「それは、私のセリフ!」
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