情熱的に愛して
人に見られても、余裕でかわすあの冷静さ。

さすが、門馬雪人だわ。


そして翌週の週末。

私は門馬雪人から指定されたマンションに、引っ越してきた。

「へえ……やっぱり素敵。」

段ボールを持ちながら、外観を見上げた。


あの後、門馬雪人は一人で物件を見に行ったようで。

そこが、何かムカつくけれど。

本当にあの3つの中から、二人で住む家を、決めてきた。


『週末にここに越して来い。』

一枚の間取り図と共に、私は早々大家さんと話をつけ、ここにやってきてしまった。


「おっ、来た来た。」

階段から降りて来たのは、私服姿の門馬雪人だった。

その姿に、私はクラッとした。

イケメンって言うのは、何を着ても様になる。
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