情熱的に愛して
私は、業者の人が部屋を出て行くと、門馬の後ろ首を掴んだ。

「どういう事?」

「どうもないだろ。おまえの両親に、この家に踏み込まれた時の事を考えろ。別々の部屋だったら、怪しく思われる。」

「そ、そこまで徹底するの?」

「当たり前だろ。」

門馬雪人は、そう言うと荷物をどんどん、もう一つの部屋に入れていく。

「おまえも、とりあえず荷物は、この部屋に入れろよ。」

それを聞いた業者も、私の荷物をどんどん、もう一つの部屋に入れていく。


「なんか……想像と違うんですけど……」

「おまえが勝手に、妄想を膨らませただけだ。」

妄想って、普通同居とか、シェアハウス的に住むって言ったら、一人一部屋だろ。
< 78 / 234 >

この作品をシェア

pagetop