情熱的に愛して
俺達のルール。

嫌だと思わない、自分が不思議に思える。

「二人一緒に席に着くまで、料理に手をつけないって言うのも、今日からのルールな。」

頬杖着きながら、こっちを見る奴は、憎たらしいほどイケメンだ。

「うん……」

濡れた手を拭き、ダイニングに戻って来る。

「さあ、食べよう。」

「そうだね。」

お互いにビールを注ぎ、私達は食べ始めた。


「美味しい?」

私は、奴の顔を覗き込んだ。

「ん?うん。」

なんだか、気のない返事。

張り切って作った甲斐がなかったな。

その時だった。

「へえ。意外と、料理できるんだ。」

奴が、ビールを飲みながら、サラダも大口で食べた。

「意外って何よ。」
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