情熱的に愛して
「うーん。」

私は腕を組んで、考えた。

「私が洗えるのなら、門馬の分も洗える。」

「じゃあ、俺の分も洗って。」

話は簡単に片付いた。

「その分、洗濯物干したり畳んだりするのは、手伝うから。」

ビールを飲みながら、余裕で話を進めていくところ。

まるでここで、会議をしているよう。


「後は、掃除ね。」

「それも分担してやろう。例えば、風呂場は俺とか。」

「そうね。そうしましょう。」

案外あっさり決まっただけに、本当にこれでいいのか?と思ったりするけれど、一つだけ思った事があった。

門馬の冷静なところ。

時には必要なんだなって。


「ん?どうした?」

「何でも……」

そこまで言ったら、また門馬がニヤニヤしだした。
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