情熱的に愛して

「俺達のルール、その１は？」

「何でも言うこと。」

「そう。」

私は首筋を掻いた。

「その……門馬のクールなところ、今まではいらないと思ってたんだけど……」

「ん？」

「必要な時もあるんだなって、思って……」

門馬を見ると、ビール缶を持ちながら、茫然としていた。


「って、何で私が、こんな恥ずかしい思いしなきゃ、いけないのよ。」

「知るか！おまえが勝手に言ったんだろ。」

そう言う門馬も、恥ずかしそうにしている。

もしかして私、間接的に誉めた事になっているのか？

「まあ、いいじゃん。それで話はとんとん拍子に進んだんだから。」

「そうだな。」


その日の夕食は、ちょっと恥ずかしい気持ちを引きずりながらの、食卓になった。